今から18年前の2004年、草彅剛さん主演のドラマ『僕と彼女と彼女の生きる道』(フジテレビ系)が大ヒットした。このとき、草彅剛さんの娘役「小柳凛(凛ちゃん)」を演じたのが、当時7歳だった俳優の美山加恋さん(25)だ。このドラマをきっかけに、美山さんは「天才子役」としてお茶の間の人気者となった。
2022年でデビュー20周年を迎えた美山さんに、ドラマだけでなく舞台、声優と新たなチャレンジをし続ける理由や、今後の芸能活動への思いを聞いた。(全2回の2回目/1回目から続く)
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ワクワクが止まらなかった舞台でのお芝居
――中学時代に挑戦した舞台がきっかけで、お芝居を続ける覚悟が決まったということですね。
美山加恋さん(以下、美山) そうなんです。実は、5歳で事務所に入ったとき、一番最初に決まったお仕事は舞台でのお芝居でした。でも、当時のことは昔過ぎてあまり覚えていなくて。だから、中学3年生のときに出演した舞台『太陽に灼かれて』が、物心ついてからの私の人生初の舞台だったと思っています。
しかもそのときに演じたのは、10歳くらいの外国人の元気な女の子役。それまでは“凛ちゃん”の影響か、少し影のあるおとなしい女の子役ばかりしてきたので、何もかもが新鮮でした。
――舞台に出演してみて、いかがでしたか?
美山 それまでドラマやCMといった映像の世界でお芝居をしていましたが、舞台でのお芝居は考え方もやり方もまったく異なっていて。うまくできなくて悔しいなって思うのと同時に、ものすごく楽しかったんです。
「ひと口にお芝居と言っても、いろいろあるんだ。まだまだ勉強したいことがたくさんあるな」と思うと、ワクワクが止まりませんでした。
――お芝居が大好きなんですね。
美山 そうなんです! その気持ちに気づかせてくれたのが、その舞台でした。いろいろと迷ったけど、大好きなお芝居を続けていきたい。そう思って、子役から俳優の道に進むことを決めました。
声優にチャレンジして衝撃を受ける
――現在はドラマや舞台、ミュージカルのほか、声優としても活躍されています。
美山 声優も舞台と同じように、初めてチャレンジしたときは衝撃を受けましたね。ドラマや舞台も経験してきましたが、まだまだ知らないお芝居の世界があったんだって。
――声優をはじめたきっかけは?