その方は、ドラマのキャリアは長いけど、舞台にはもう10年以上出ていないそうで。出たい気持ちはあるんだけれど、月日が経てば経つほどチャレンジするのが怖くなる。いつの間にか怖い気持ちのほうが大きくなって、チャレンジしたいのにできなくなると打ち明けてくれました。だから、若いうちにたくさんチャレンジしなさいって。
私も、新しいことを始めるときはものすごく怖いんですよ。でも、やりたいことがあるのに挑戦ができなくなることのほうが怖い。そうならないために、チャレンジを続けているのかもしれません。
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』でチャレンジしていること
――今もチャレンジを続けているのでしょうか。
美山 最近はほとんど毎日、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の公演をしているんです。私は「嘆きのマートル」という幽霊の役なのですが、幽霊の役っていうのがまず新しいし、劇の中で激しいダンスを踊るのも新鮮。それに、キャストもほぼ毎回組み合わせが違うので、新しい挑戦だらけなんです。
――幽霊を演じるのは、なかなか難しそうですね。
美山 「嘆きのマートル」役は、マートル自身が何にも考えていないんですよ。だから私も何も考えずに、その場その場でマートルにピタッとハマる瞬間を見つけるようにしています。
そんななかで、日によって動きを変えてみたりもして。公演中はほとんど稽古ができないから、新しいことをやるにしても毎回ぶっつけ本番。「今日のお芝居、お客さんに喜んでもらえなかったらどうしよう」と不安になる瞬間もあるのですが、すぐに「なんとかなる!」と腹をくくれるようになりました。
そう思えるようになったのも、これまでいろいろなチャレンジをしてきたからなのかな、と思っています。
2、3分の空き時間でも何かに有効活用
――ちなみに、プライベートでチャレンジしていることはありますか?
美山 プライベートではあんまり新しいことができていないんです……。コーヒーソムリエの資格を取りたくて参考書も買ったんですけど、ありがたいことに今はお仕事が忙しくて、なかなか勉強する時間をとれないんですよね。
でも、なんとかしてプライベートの時間もちゃんと確保したくて。ハリー・ポッターの公演中、舞台袖に待機する時間が2、3分ほどあるので、その時間を活用できないかと考えています。
――2、3分の時間で!?
美山 ちょっとでも時間が空くと、この時間を何かに使わないともったいないなって思っちゃうんですよね(笑)。
――ボーッとしている時間ってないんですか?