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〈写真あり〉ヌルヌルした「ペニスフィッシュ」を食べたことも…作品が面白くなるなら何だってやる「雑食グルメ漫画家」の美学

ぽんとごたんだ先生インタビュー #2

 ヘビを肩に乗せたり、幻覚作用のあるハチミツを舐めたり、時には“アレ”そっくりな動物を食べたり……。

 食への好奇心が並外れた女子高生が主人公の漫画『桐谷さん ちょっそれ食うんすか!?』を連載中の漫画家のぽんとごたんだ氏。異色のグルメ漫画を6年以上連載し続ける裏には、彼の並々ならぬ“頑張り”があった。

 2本目のインタビューでは、「特に印象深かった取材」について聞いた。(全3回の2回目/#1#3を読む)

取材のためヘビを肩に乗せるぽんとごたんだ氏

◆◆◆

「クジラの解体作業」はすごくいい思い出

――作中では、主人公の桐谷さんが各地に遠征するという形で、クジラの解体現場や珍スポとしても有名な群馬のジャパン・スネークセンターなど、実在スポットも登場していますね。

初代担当編集のS氏(以下、編集S) 群馬のジャパン・スネークセンターなんかは、ただヘビを食べるよりも、動物園的な展示を見た後で食べられるという実際の施設をちゃんと描いたほうが、読者にもその面白さが伝わりやすいと思いまして。

ぽんとごたんだ 現地に行くと、お店で食べるのとはまた違うんですよね。土地の人とか文化に触れられる感じがして、その食材への思い入れがより強くなります。7巻に収録されている長野県伊那市のザザムシ漁とかも、冬の天竜川に入りながら、まわりの風景に心奪われました。

冬の天竜川の川底で捕れたザザムシ(ヘビトンボの幼虫など、冬の天竜川でとれる川虫の総称)
ザザムシ漁の装備も、忠実に再現。7巻39食目「天竜川で捕まえて!?」に収録 ©ぽんとごたんだ/双葉社

 クジラの解体取材も、すごくいい思い出です。僕は基本ずっと家にこもって仕事しているんですけど、早朝いきなりSさんから連絡が来て「行きますか!」って。若干フラフラしながら、ふたりでレンタカーで現地に向かう。捕鯨の解禁が夏だということもあり、まるで夏休みの小旅行みたいでした。その感じも、すごく楽しくて。

 解体現場は、血の匂いと熱気でむせかえりましたね。クジラ肉の刺身、見た目は真っ赤なのに臭みもなくうまかったな。

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