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 2000年代に激化したジェンダー平等や性教育への反動(バックラッシュ)。安倍氏の銃撃事件を機に、安倍氏と関わりが深かったとされる旧統一教会によるジェンダー政策への介入の有無が問われ始めた。

 この記事は今年9月に山口准教授にインタビューしている。山口准教授はバックラッシュについて「しかし、そんな話は、少なくともフェミニストなら誰でも知っていたはずです。だから、世間が驚いたことに私は驚きました。それだけ、社会がジェンダーの問題に無関心だったのでしょう」。

 世間がバックラッシュに鈍いなか「これを言うとウケる(評価される)」と気づいた人間が、より過激な言説、いや、差別発言をまき散らして出世していく。

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 杉田氏を「育てた」のは安倍氏を始めとする政治家だが、「野放しにしていた」のは社会や私たちの無関心であったとも言える。各々の意見はあったとしても差別は別だ。

杉田氏の「政治家」としての生命線

 今回、杉田氏は以前の発言を撤回したが、しばらくしたらまた自分を褒めてくれる人たちのために差別や攻撃を始めるのではないか。それが「政治家」としての生命線だからだ。率先して代弁して可愛がられようとする。そして岸田首相は杉田発言にほくそ笑む人々の支持を目当てにして今後もこのような人物を重用するのだ。いちいちギョッとしていくしかない。

 あと、岸田内閣は「全ての人が生きがいを感じられる多様性のある社会」(首相官邸HP)という言葉を二度と使用しないほうがよいと思います。