『太陽にほえろ!』(’72~’86年)のラガー刑事こと竹本淳二役などで知られる俳優・タレントの渡辺徹さんが、去る令和4年11月28日に亡くなった。死因は敗血症。享年61という年齢は、やはり“早逝”を痛感せざるを得ない。

 昨2021年9月26日には、「祝還暦&デビュー40周年記念イベント【徹まつり】」を開催。その公式Twitterアカウントには、徹さんを中央に向かって左に妻の榊原郁恵さん、右にご長男で俳優の渡辺裕太さんと3人、笑顔で写った画像が掲示され、芸能人という肩書きを抜きに“理想的で幸せな”家族を体現されており、ますます残念でならない。

 その【徹まつり】にも、中川家や友近さん、サンドウィッチマン、ますだおかださんに重鎮・コロッケさんらが出演。芸能界でも慕われるそのお人柄をしのばせた。

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「キミ、受かりたかったらもっと(体重を)落としなさい」

渡辺徹さん ©文藝春秋

 渡辺徹さんは1961年5月12日生まれ、茨城県古河市出身。’80年に文学座附属演劇研究所に入所。’85年に座員となり、以来真摯に文学座で演劇・舞台に勤(いそ)しんできた。

 初のテレビドラマレギュラーにして当たり役となったラガー刑事役は1981年9月25日放送の第476話「ラガー刑事登場!」(脚本:長野 洋/監督:山本迪夫)のデビューなので、まだ正規座員ではなく研究所の新人時代だったことに改めて驚く。

『太陽にほえろ!』で先輩刑事・ドックこと西條昭役の神田正輝さんからお聞きしたお話だが、「徹は『太陽』の途中から太り始めたみたいに言われているけど、じつは出る前から太っていたんですよ」とのこと。