――ドラァグクイーンはお仕事の意味外が強いのですね。セレスティアさんのセクシュアリティとしては、性自認が男性で恋愛対象が男性という理解で大丈夫でしょうか。
セレスティア そうですね、なのでゲイセクシャルになると思います。とは言っても学生の頃は自分が男性が好きなのか女性が好きなのか悩んだ時期もありましたし、当時は実際に男性が好きな気持ちが7割、女性が好きな気持ちが3割くらいのバランスだったんだと思います。最初にお付き合いした相手は女性でしたよ。
初恋は小学5年生の時、1つ上の男の子
――自身のセクシュアリティに気づいたのはいつだったのでしょう。
セレスティア はっきり男性に興味があると気づいたのは、小学校の5年生の時に、登校班が一緒だった6年生の男の子に恋をした時でした。特に何かを話すわけでもないんですけど、近所の子供たちを束ねて先頭を歩いてる姿がかっこよかったんですよね(笑)。今でも名前を思い出せますよ。
――甘酸っぱいです(笑)。それが初恋だったんですね。
セレスティア とは言っても小学生なので何も起きず、かわいい片思いでしたね。本格的に自分のセクシュアリティを考えはじめたのは中学生になってからで、女性よりも男性を目で追ってしまう自分を「おかしいのかな」と感じることもありました。それで「ゲイ」とか「同性愛」と検索して出てきた情報を見て「ああ、自分はやっぱり男性が好きなんだな」と。
――そのことには悩みましたか?
セレスティア 実はそんなに悩まなかったんですよね。映画などではゲイの男性が小さい頃に人形遊びが好きだったりスカートを履きたがる場面も多いですが、私が好きだったのはウルトラマンや電車(笑)。自転車で外を走り回って川に魚釣りに行くような子だったので、学校で疎外感を感じることもなく過ごしていました。
――家族や友達には「どうやら自分はゲイである」という話も?
セレスティア いや、それはさすがに家族にも友達にも言えなかったですね。というのも父がかなり昭和な仕事人間で、当時テレビで人気だったおすぎさんのようなオネエタレントや、ゴリエさんや香取ママのような女装する男性芸能人を見ると「気色わるい」と言い放つタイプでした。その父に、自分がゲイだとカミングアウトするのは無理だなと感じていました。