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弁護人「今まで防犯カメラ映像を元に実験した事はありますか?」

証人「万引き事件では初めてです」

弁護人「三浦さんに直接やらせて写真撮らなかったのは何故ですか?」

証人「ん……まぁ、私の判断です」

弁護人「サプリメントは長時間持っていましたか?」

証人「いやぁ……そんなに重い物ではないので……」

 警察官としては商品の陳列状況と防犯カメラの設置位置などの確認目的でコンビニに行っているので、細かいところを訊かれて困っている感じ。これで弁護人からの質問は終了です。

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裁判官が浮かべた「呆れた表情」

 最後は裁判官から。

裁判官「この日現場に行って、特定出来た商品は何ですか?」

証人「え~、記憶が定かでないです……」

裁判官「サプリメントの商品名とか覚えてないんですか?」

証人「はい」

 その日から4ヶ月くらい経っているとはいえ、証拠くらい見てから証人尋問に挑むものかと思うんですけどね。裁判官も呆れた表情を浮かべて、この証人への質問は全て終わりです。

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 続いて、2人目の証人尋問。この人は24年間捜査部にいる警察官。最初の警察官よりもベテランになります。

検察官「4月4日、現場のコンビニエンスストアには誰と行きました?」

証人「K部長です」

検察官「2日前にも警察としては写真を撮ってますが、再現の確認のためですか?」

証人「(2日前の写真の)遠近感の関係です。写真は遠い位置から撮っていたので、もっと近い位置に」

 さっきの証人が撮影した写真は使い物にならなかったようで、改めて写真撮影をするための追加捜査だったようです。それにしても、防犯カメラの位置から同じように撮らないと意味が無いような気もしますが。