徹底比較ROUND3:おまけシール
80年代を代表する子ども向けホビーといえば、おまけシールだろう。その代表格がロッテのシール付きチョコ「ビックリマン」である。「悪魔VS天使シール」登場当初は、「コロコロ」、「ボンボン」ともに情報を掲載していたが、人気爆発の兆しが見え始めたところで「コロコロ」が特集記事やマンガ連載をスタート。「ビックリマン」人気を強力に後押しする形となった。
対する「ボンボン」は、「コロコロ」の「ビックリマン」に対抗する形でカネボウフーズ(現クラシエフーズ)の「ラーメンばあ」シールを題材とした「レスラー軍団大抗争!」や森永乳業の氷菓ブランド・エスキモーが発売したアイスのおまけシール「秘伝忍法帳」のマンガ連載をスタートさせる。いずれも子どもたちの間で人気を博したが、やはり「ビックリマン」の強さは頭一つとびぬけていた。
この勝負、「コロコロ」の勝ち!
徹底比較ROUND4:マンガ
両誌に掲載されるマンガも、個性的だった。
子ども向け雑誌の復権を狙って創刊された「コロコロ」だけに、児童マンガの雄・藤子不二雄作品をはじめ、川崎のぼるの『いなかっぺ大将』(学年誌からの再掲載)、内山まもるの『リトル巨人くん』といった王道マンガが主流派だったが、同時に下ネタマンガも多数掲載していた。
その代表格が、80年代。『超人キンタマン』『つるピカハゲ丸』『おぼっちゃまくん』だろう。「コロコロ」編集部では、小学校高学年に下ネタが非常に受けることを「うんこ・ちんちん原理主義」と呼んでいるそうで、この伝統は現在に至るまで脈々と受け継がれている。
対する「ボンボン」では、同様に『やっぱ!アホーガンよ』をはじめとする下ネタマンガが一定の人気を誇っていた。特に「アホーガン」はプロレスラーのハルク・ホーガンを題材にしたマンガで、プロレスネタと過剰な下ネタのハイブリッドが小学生男子に大うけだった。
またダイナミックプロ系の作家を多く擁していたことから、ダイナミックプロらしいお色気路線も散見された。そのため、ちょっぴり「ボンボン」を読むのが恥ずかしかったり、いけないものを読んでいるような気分になった読者もいたとか……?