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「道路を見ていると、飛び出して死ぬんじゃないかって…」“パニック障害”に苦しめられた30代を経て杉原杏璃(40)が、6年ぶりの水着写真集で魅せる“はじめての体験”

杉原杏璃インタビュー#2

2023/01/07

genre : エンタメ, 芸能

note

杉原 全くなかったです。終始、私のグラビアでは、基本的に黒を着ないっていう事務所の方針で。歳を重ねても、ピンクとか着てブリブリでやるっていう。

――28歳くらいから、オトナロリコン路線もチャレンジされたとか。

杉原 私的には少し抵抗があったんですよ…。ピンクとかフリフリばっかり着るのは、どうなのかな…もっとカッコいい私も見せたいなという思いもありました。でも、私のファンは「大人ロリコン」や「巨乳ロリコン」みたいなテイストを求められることが多かったので。あぁ、ファンの方は「可愛らしい私」を求めてくださってるんだなと思っていました。

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 イベントでもファンの方にお会いすると、「黒とかカッコいいものより、可愛い方がいいよね」と仰って下さるし。皆さんが好きなことをやるべきだろうなと思いながら、お仕事をしていました。

©鈴木七絵/文藝春秋

――ファンに寄り添いつつも。

杉原 あと、グラビアの仕事も27、8歳くらいからようやく人気が出てきて、30を過ぎても年4本DVD出させてもらって、ずっとお仕事もコンスタントにやらせてもらってたんです。でも…、来年も再来年もそんなに変わらない私しか見せられないんじゃないかって。その辺りから、飛行機にも乗れなくなってきちゃったんですよ。少し、お仕事をセーブしはじめましたね。

――飛行機に乗れなくなったというのは、気持ちが不安になるような感じですか?

杉原 乗った瞬間に意識がないというか、気絶するようになっちゃって。飛行機はその頃から今でも乗らないですね。広島に帰るのも新幹線です。国内で1時間くらいだったら、たま~に、年に1回くらいチャレンジしますけど。

「死ぬんじゃないかパニック」に苦しめられた30代

――それは、パニック障害と言われるものでしょうか…?

杉原 そうです。病院の先生に、パニック障害って言われました。ただ、そこまで長期化せずに、半年くらいだったかな、たまたまいい先生に出会えて、薬もよく効いたし。あと、タワーマンションから引っ越したら、徐々に良くなってきて。

 私が経験したパニック障害は、自分が高いところから落ちて死にたいとか、「死にたい願望」じゃなくて、「死ぬんじゃないかパニック」になるみたいで。自分自身、こんなことあるんだって思ってびっくりしたんだけど。道路を見ていると、自分が飛び出してしまいそうな感じとか。自殺願望なんて全くないんですよ。ないんだけど、その恐怖で動けなくなるっていう。

 自分で初めて体験してみて、我ながら、こんなに精神が強いと思ってた人間でも、そうなるんだみたいな。