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【7区】「箱根駅伝今昔物語」と「フリーザ様の復活」

西本 日テレの箱根駅伝中継で必ず差し込まれる「今昔物語」が、今年はとても良かったことをお伝えしておきたいです。まず今昔物語がなぜ流れるのか、皆さん知っているでしょうか? 

 もともと箱根山中からの中継というのは非常に難しいのですが、さらに雪が降ると路面が凍結して、中継車を走らせることができません。そのため雪予報の場合は、中継車は麓に下ろし、芦ノ湯や大平台などの固定カメラからの映像でしか中継ができなくなるのです。となると映せる映像が極端に少なくなる。そのための繋ぎとして今昔物語が用意されているのです。

ポール つまり7区で今昔物語が放送されるというのは、6区の箱根山中が無事に中継できたことの証なんです。

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西本 はい。普通の視聴者は「なんで走ってるところを映さず、昔話を流すんだ!」と怒りそうですが、駅伝マニアなら「ああ、今年も無事に中継ができたんだな。スタッフのみなさんおつかれさま」と安堵する瞬間です。

 そして今年の今昔物語で流れたのは、東海地域の強豪校、三重県の皇學館大学です。来年の箱根駅伝は100回記念大会ということもあり、予選会には関東だけでなく全国の大学が出場することになります。これまで多くの有力選手を輩出してきた皇學館大学の「狙えるなら狙いたい」という想いが伝わってきて、来年の箱根駅伝につながるとても良い物語でした。

 そしてもうひとつ注目していたのが、「フリーザ様ご一行が今年は二宮に現れるのか」でした。フリーザとはアニメ「ドラゴンボール」のキャラクターで、フリーザに扮した軍団がキレの良いダンスで選手たちを応援する、というのが7区二宮の名物でした。

ポール ただ、コロナ禍の応援自粛要請に従って、この数年は姿を消していましたよね。

西本 しかもドラゴンボールはフジテレビ、箱根駅伝は日テレですから、他局のキャラクターを映しにくいという事情もあったのでしょう。毎年、フリーザ様を映すまいとするカメラマンと、どうにかして映ろうとするフリーザ様たちの攻防もマニアの楽しみだったわけです。今年は沿道で観戦していた方が、彼らの復活をTwitterで報告していてちょっと嬉しかったですね。