「ある医者が持ってきた袋を開けると、真っ赤な女性の勝負パンティが出てきました。すごい甘い香りがしましたね。勝負パンティって香水ついていること多いんですよ(笑)」(法科学鑑定研究所・山崎昭代表)
さまざまな科学鑑定を行う法科学鑑定研究所には"訳あり依頼"が多く持ち込まれる。領収書の改ざんを見破る筆跡鑑定のほかにも、弁護士らからの依頼で火災や交通事故の原因を突き止めたり、時には警察が"自殺"と判断したケースについても調査することもある(#1、#2参照)。だが、鑑定依頼の実態は、古今東西変わらない人間心理があるようで…。
浮気の言い逃れはできない
「やはり男女の問題は多いですよ。子会社の『DNA JAPAN』がやっている『浮気サーチキット』(1万1000円)というものがあります。ある特別な液体を垂らすと、精液にのみ反応して色が変わるという仕組みです。下着のシミやおとなのおもちゃ、生理用品、ベッドのしみなど怪しい物に使うんです」
浮気調査といえば探偵を思い浮かべる人が多いだろう。しかし、調査費用が高額になりがちだ。そのため、安い費用で収まるうえに決定的な証拠が出て、言い逃れができない科学鑑定の方が人気なのだという。
「浮気サーチキットは、不倫の可能性の端緒を掴むだけです。この先は人気商品『浮気!証拠パック』の登場です。精液鑑定に加えてDNA鑑定のフルセットのもので10万7800円。高く感じるかも知れませんが、数千万円単位の高価な機材に高価な試料を使うので、ギリギリの価格設定なんです。探偵の依頼と比べれば安いとは思います」
鑑定方法は至ってシンプルだ。