きょう1月15日、俳優の吉岡里帆が30歳の誕生日を迎えた。今年は吉岡にとって、本格的に演技の仕事を始めてから10年の節目でもある。
昨年は主演作『ハケンアニメ!』をはじめ映画が3本公開されたほか、舞台初主演となる『スルメが丘は花の匂い』の公演で日本各地を回った。ドラマでも出演作は引きも切らず、昨年暮れに『ガンニバル』の配信がDisney+で始まったのに続き、年明けには日本テレビ系でオムニバスドラマ『ノンレムの窓』が放送されたばかり。CM出演も多く、2017年からは日清どん兵衛のCMで、小悪魔チックなキャラで相手役の星野源を翻弄する“どんぎつね”に扮し好評を博してきたが、昨秋、突然姿を消したため、どうしたのかとSNSをざわつかせた。
どんぎつねにしてもそうだが、吉岡がこれまで演じてきたなかには、どこかクセのある役が目立つ。いまにして思えば、世間から注目されるきっかけとなったNHKの連続テレビ小説『あさが来た』(2015~16年)で演じた、主人公の娘の学友役に、すでにその片鱗はあった。
このとき吉岡が演じた“のぶちゃん”こと田村宜は、丸眼鏡をかけた真面目な性格ながら、主人公である実業家・白岡あさ(波瑠)に憧れ、本人と会ったときにはその思いのたけを熱っぽく伝える(しかも自分のことを「僕」と呼びながら)など、インパクト大のキャラクターだった。
他人をもてあそぶ悪女キャラを好演
その後、ドラマ『カルテット』(2017年)では他人をもてあそぶ悪女キャラを好演し、最終回の「人生チョロかった!」というセリフが衝撃を与える。この翌年、2018年には『きみが心に棲みついた』で連続ドラマ初主演を果たし、過去に自分を傷つけた男性と再会し、改めてひどい目に遭わされながらも相手から離れられない、いわゆる共依存の女性を演じた。ほかにも、人気ドラマの12年ぶりの新シリーズ『時効警察はじめました』(2019年)では、久々にオダギリジョーや麻生久美子ら主要キャストがそろったなか、吉岡演じる新人刑事が新たに加わり、予定調和を拒むように場をかき回す役回りを担っていたのも印象深い。
いずれも共感を得にくかったり、反感を買いそうな役どころだが、彼女はむしろそういう役を演じることに喜びを見出すタイプらしい。ある記事では次のように語っている。