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韓国のレビューサイトでは、10点満点中の9.23点

 観客の7割は30~40代といわれ(シネマコンプレックス「CGV」調査)、この世代にとって漫画『スラムダンク』は「青春の一冊」であり、「人生の一冊」ともいわれる。韓国大手ポータルサイト「NAVER」の観客による評点は10点満点中9.23点。書き込み欄には、それぞれの思いが書き込まれた。

「おまえらは年とらなかったんだなあ」、「井上雄彦が青春時代を『スラムダンク』と共に過ごした者たちへ贈った最高の贈り物。記憶の底にあった『スラムダンク』の名場面が生きていて、息づいている奇跡。絶対に忘れ得ぬ最後の1分」……。

 YouTubeにアップされた映画予告編には「ただの映画ではなく、誰かの人生であって贈り物のようだ。本当に胸がアツくなる」、「映画として面白いだけではなく、スラムダンクに思い入れがある30代、40代にとっては思い出の漫画の場面がスクリーンで跳びはねているということが感動。(映画は)最近の世代にはスラムダンクの名声と面白さ、感性を確かに見せたと思うし、オールドファンから新しいファンまで引き込める作品。すごく面白かった」、「これはまた新しいスタイルの漫画映画の形として定着するように思う」などの書き込みが綴られていた。

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シネマコンプレックス「MEGABOX」に設けられた『スラムダンク』のフォトゾーン(筆者提供)
ポップアップストアへの入場を待つ長蛇の列(筆者提供)

人気は10~20代にも波及

 観客を男性、女性でみるとそれぞれ56%、44%となっており、実際に映画館では女性の観客も多く見られ、なかには家族連れもいた。余韻を楽しむ人も多く見られ、映画のエンディングロールが終わるまでスクリーンをじっと見つめていた男女に話しかけてみた。

 40代後半の夫婦だといい、男性は「何度も読み返した作品です。漫画がこうして映像になるなんて。ただただ、感動しました」とかみしめるように話し、女性は、「漫画は当時、バスケ部にかっこいい先輩がいて読み始めたんです。なんかいろいろ思い出しました。こんなふうにまたあの時に再会できるなんて、じいんとしています」とマスクの上の目元をかすかにうるませて答えてくれた。

 前出の42歳の男性は、高校生の娘もSNSで見て一緒に観に行きたいと言うので、家族で観に行ったそうだ。『スラムダンク』の人気は、かつてのブームを経験した世代ではない10~20代にまで広がっている。