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どこまで使える?ダイソーの“1000円”完全ワイヤレスイヤホン4製品徹底比較

どこまで使える?ダイソーの“1000円”完全ワイヤレスイヤホン4製品徹底比較

2023/02/10
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その2:今も品薄、リモコン機能充実の2代目モデル「TWS-G273」

 続いて紹介するのは、ダイソーブランドの2代目に当たる「TWS-G273」です。2022年の夏に発売された新製品ですが、人気があるためか生産数が少ないのか常に品薄で、店頭ではかなりのレアキャラといっていい存在です。

 初代との最大の違いとして、一時停止や再生、早送りや早戻し、音量調整などを行うための本体側面のリモコンボタンが、タッチセンサーに変更されたことが挙げられます。これは後述する2製品にも言えますが、物理ボタンだと固く操作しづらいところ、本製品は指先で触れるだけで反応するので、操作も楽に行えます。タッチの回数などのルールがやや複雑とはいえ、使い勝手は確実に向上しています。

 またmicroBだった充電ポートはUSB Type-Cに変更されています。最近のAndroidスマホやiPadは、充電ポートがUSB Type-Cに統一されつつありますので、充電ケーブルを共用したければ、microBだった初代モデルより本製品のほうが使い勝手はよく、将来にわたって長く使えるはずです。イヤホンから聞こえる接続完了のメッセージが英語ではなく日本語なのも、他の3モデルと比較した場合にプラスです。

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 一方、音質についてはそれほど向上が見られず、むしろ全体的に音がこもっている印象があります。またイヤホン単体での連続再生時間が3時間と、ほかのモデルよりも短い(最長は6時間)のもマイナスです。遅延はかなり改善されているので動画鑑賞にも使えますが、ターミナル駅で接続が頻繁に切断されるのも初代と変わらず、基本的にはリモコン機能が強化されただけの製品と考えたほうがよさそうです。

 また実際に使っていると気になるのが、最小音量が大きすぎることです。一般的なイヤホンの音量の段階が0~10段階まであるとするならば、本製品は1~4が欠落しており、音量が「5」のところでもう少し下げようとすると、いきなり音量ゼロ、つまりミュートになってしまいます。静かな場所で控えめな音量で聴く用途に向かないことは、気をつけたほうが良さそうです。

「TWS-G273」。初代と同じダイソーブランド
側面にタッチセンサーを搭載し軽く触れるだけで操作できるのが初代との大きな違い
ケースに収納した状態。ポートはUSB Type-C
充電中はピースの先端が赤く光るほかケース前面で残量もわかります