〈あらすじ〉
17世紀イタリア、ペシアの町。幼い頃から聖母マリアと対話し、奇蹟を起こす少女といわれたベネデッタ・カルリーニ(ヴィルジニー・エフィラ)は、6歳でテアティノ修道院に出家する。
18年が経ち、ペストが流行の兆しを見せる頃、若い女性バルトロメア(ダフネ・パタキア)が父親の虐待から逃れ、修道院で暮らし始める。そんな中、ベネデッタの体に聖痕が現れたことから、彼女は民衆から聖女と崇められるように。やがて修道院長に任命されると、強大な権力を手に入れるが、バルトロメアとの秘密の関係を、元院長(シャーロット・ランプリング)に告発されてしまう。
〈解説〉
トスカーナ地方に実在した、同性愛主義で告発された修道女ベネデッタの数奇な運命を描く。『エル ELLE』に続くポール・ヴァーホーベン監督作。131分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆あのP・ヴァーホーベン監督が修道女の話!?と驚いたのもつかのま、やっぱり突飛で、押しが強い。悪夢場面もおかしい。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★★☆さすがはヴァーホーヴェン。時代や場所にこだわらず、生命と快楽の側に傲然と立って、世にも稀な不敵さを見せつける。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆17世紀初頭ペスト大流行の中、火炙りに遭わず、予言的中の修道女が実在したとは! 娘たちの放つエロスもありがたや。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆この監督らしいパワータイプのトリックスターが制度を攪乱する。中世変態絵巻の蠱惑も充分。D・パタキアの良さに驚く。
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洞口依子(女優)
★★★★★反抗的でリアルタイムな、全くブレないヴァーホーベン。聖なるものと世俗なものを縫合した感覚はブニュエルを想起。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
『ベネデッタ』(仏、オランダ)
新宿武蔵野館ほか全国公開中
https://klockworx-v.com/benedetta/