1%の金利の違いで30年後の残高には50万円近い差が
その理由の1つは、アクティブファンドの場合、「信託報酬」というコストが割高だから。
アクティブファンドのファンドマネージャーは、すごく努力をして情報収集を重ねた上で、経済学や金融の知識も駆使して資産運用しています。
だから、その分どうしてもコストが高くなる、というわけです。
インデックスとアクティブの信託報酬は、だいたい1%ぐらいしか変わりません。
でも、その1%に複利の効果が組み合わさると、大きな差になる!
たとえば、100万円を投資した場合、1%の金利の違いで、30年後の残高には50万円近い差が生まれます。しかも50年後の残高となると、その差が1000万円以上になります!
これだと、「たかが1%」なんて言えませんよね。
株式などの値動きを正しく読み取るのはプロでもほぼ不可能
もちろん、敏腕ファンドマネージャーのおかげで、アクティブファンドのほうがインデックスファンドよりも高い利益を出しているなら、頼ったほうがいいですよ。
しかしなんと! 歴史的に見ると、約8割ものアクティブファンドが、インデックスファンドよりも利益が下回っています。
とくに投資期間が長期になればなるほど、インデックスファンドのほうが多くの利益を生んでいます。
つまり「アクティブファンドの信託報酬が高い」という以前に、そもそも株式などの値動きを正しく読み取るのはプロでもほぼ不可能ということです。
アメリカでは昔から、「プロのファンドマネージャーに株を選んでもらっても、ダーツを投げて適当に株を選んでも、おサルさんに選んでもらっても、パフォーマンスは変わらない」って皮肉っぽく言われています。
でも、おサルさんがダーツを投げたらどうなんだろう?
撮影=杉山秀樹/文藝春秋
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