首都圏が誇る“新幹線のぞみのちょっと地味な停車駅”「新横浜」には何がある?
さて、そういうことであれば、この際新横浜駅に何があるのか、ということを改めて抑えておかねばならないと思うのである。新幹線への乗り換え駅、という点においてはまったくナゾの駅でもなんでもないが、そのあたりは許していただいて、新横浜駅を歩いてみようと思う。
新横浜駅に乗り入れているのは、新幹線だけではない。JRでは横浜線、地下鉄では横浜市営地下鉄ブルーラインが通っている。
横浜最大のターミナル・横浜駅からは、地下鉄を使うのがいちばん便利だろう。JRだけにこだわるならば横浜線ということになるが、場合によっては東神奈川駅で京浜東北線からの乗り換えを強いられることになるから、その点は懸念材料だ。
また、東横線の直通がスタートするまでは、東急沿線の人々はだいたい菊名駅で横浜線に乗り換えてひと駅、という手間を強いられる。いずれにしても、新横浜駅は東海道新幹線に加えてJR横浜線・地下鉄ブルーラインの3路線が交わる交通の要衝、というわけだ。
“東京駅や品川駅のようなマンモスターミナルではできない芸当”
横浜線から新幹線への乗り換えは、同じJRということもあって実に便利にできている。島式ホーム1面の横浜線ホームから、階段を登ってやや狭苦しい通路をちょっと歩けば新幹線乗り換え改札に出る。そのまま新幹線の改札内に入って、すぐそこの階段を登っていけば「のぞみ」がやってくる……。
乗り換えには5分とかからない。途中で崎陽軒のシウマイ弁当を買ったとしても、10分程度見積もっておけば余裕を持って乗り継げる。東京駅や品川駅のようなマンモスターミナルではできない芸当、ちょっぴり地味で小さな新横浜駅だからこその“強み”である。
もちろん新幹線の改札に入らず、そのまま外に出ることもできる。キュービックプラザ新横浜という、地上19階建ての巨大な駅ビルには、あらゆる定番のテナントが入っていて、新横浜の街のシンボルになっている。
地下鉄から新幹線に乗り継ぐ場合は、地下からこの駅ビルの中に出てくることになる。東急線からの直通列車を使った場合も地下鉄と同じルートを辿ることになりそうだ。こちらのほうがやや乗り換えに時間はかかるが、それでも東京駅や品川駅よりもスピーディーなのではないかと思う。