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「コレを頻繁にやる歯医者は要注意」…現役歯科医が教える、“行ってはいけない歯医者”3つの特徴

2023/03/20

genre : ライフ, 社会

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コレを頻繁にやる歯科医は要注意

 次に費用の話だ。よく聞く“あの医院は高い”“あそこは安かった”などの評判。これは実際どうなのか。

 実は保険診療は国に保険点数(値段)が決められている。例えば歯周病の検査をしたり、“パノラマ”という前歯から親知らずまですべての歯を撮影できる大きなレントゲン写真を撮ったりするなど、診療内容によって点数が加算されていくシステムだ。

 1点は10円の換算で、内0~3割を患者側で負担し、残りは国から診療報酬として支払われる。例えば前述のパノラマであれば、その機械の高さ故に点数も高く、402点の加算になる。

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 ただし、このパノラマは一度撮ればしばらく撮影の必要はない。虫歯や根の状態を確認する小さなレントゲンを撮る必要は都度生じるが、なぜ撮る必要があるかの説明もなく、数カ月単位でパノラマを撮影する医院は、単に点数を稼ぎたい医院の可能性があるため行かないほうが良い。

©AFLO

 また手鏡を見せながらここをこういう風に磨いてくださいと説明するのも、具体的なアドバイスなく、単に「磨いてください」とだけ伝えるのも、同じ点数を取られることもある。こういった場合、前者に比べ、後者は費用対効果が低いわけだ。費用対効果が得られない医院に行くくらいであれば他を探した方が良いだろう。

異様に安価な歯科医も要注意

 そして医院によって内容や金額も大きく異なってくるもの、それは自由診療だ。歯科には保険診療以外に、保険適応外の自由診療、いわゆる自費というシステムも存在する。

 結論からいうとこの自費を「安易に勧める医院」「相場より異様に安価で提供する医院」は行かないほうがベターだ。

 まれに、“自分にしかできない入れ歯”を謳って、外すのが難しい設計の入れ歯や、取り外し可能なロングスパンのブリッジ(長くつなげた歯)を扱っている医院がある。その自費治療自体を否定するわけではないが、そういった症例はその医院に通えなくなった場合、取り扱っている医院が少なく治療の引き継ぎが困難だ。