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——フリーランスでやっていく決意が固まったんですね。

宇賀 そうですね。それに、たとえアナウンサーとしての仕事がなくなっても、そのスキルを使えばなんとか食いつなげるとも思いました。

 自分自身で練習しておけば、誰かのマネージャーや経理ができるようになりますよね。仕事のスケジュール組みやタクシー・飛行機の手配とかも、普段旅行しているときにやっていること。名刺交換やメール・電話のやりとりも会社員時代にずっとやってたから、きっとできると思いました。

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スタッフや共演者の皆さんのおかげでアナウンサーになれた

——会社員生活最後の日は『羽鳥慎一モーニングショー』の生放送日だったとか。

宇賀 忘れもしない、2019年3月末の金曜日の生放送です。その日の朝、まだ誰もいないスタジオに立って、「ああ、もう最後か」って思いながら深呼吸して。真っ暗なスタジオに1人佇んでいると、「私は1人では何もできなかったな」ってあらためて実感したんです。

 スタッフや共演者の皆さんのおかげで、私はアナウンサーになれていたんだと。10年経っても私は結局1人では何もできない、入社1日目の新人のままだったんだなと思いました。

 だから最後に、皆さんの前で1分くらいお話しさせてもらったとき、「アナウンサーになったつもりだったけど、皆さんにアナウンサーにしてもらった10年間だった」と自然に言葉が出ました。

 

——フリーランスになってから、仕事面はどのように変わったのでしょうか。

宇賀 仕事については、オファーをいただいたらまず「やるかやらないか」を自分で決めています。受けると決めたら、クライアントさんとメールや電話でやりとりもしていますね。フリーだと報酬の交渉が難しいんですが、そこも今では自分の中で相場を決めているので、あまり困ることもない。