88歳の人気ユーチューバー、インスタグラムのフォロワーが31万人超の94歳の写真家、100歳を超えての一人暮らし……。近頃、いくつになっても自分なりに人生を楽しみ、若い世代に元気や勇気を与えてくれるお年寄りが目立つ。一方で「老害」と言われてしまう高齢者も。一体、両者の違いはどこにあるのか。
脳科学者である著者は、「老人脳(老化した脳)」に注目。誰もが生き生きとした老後を過ごせるよう、世界各国の研究論文を元に脳の老化を防ぐための行動・習慣をまとめた。パンよりご飯、バスケットボールを使ってドリブル、主観年齢で生きる、部屋の適切な温度設定など、内容は幅広い。
「遠出できる体力がない人、何もやる気が起きない人など、日常に様々な不安を感じているシニアがいます。本書は、どんな方が読んでも、自分の未来のために実践できることを見つけられるよう工夫しました」(担当編集者の山田吉之さん)
発売直後から好調な売れ行き。とくに際立っていたのが巣鴨の書店だったそう。
「なかなか自覚しにくい脳の老化度を自己診断できる方法とチェックリストも好評です。読後にモチベーションが上がる読者が多いようで、70代から90代の方を中心に『早速ボールを買ってきました』『今日から色々取り組みます』など、元気で前向きな声が多数届いています」(山田さん)