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「僕は大衆に刺さりたい」ダウ90000蓮見翔が明かす、“賞レースに不向き”でもキングオブコントにこだわる理由

NHK「劇団90001」蓮見翔さんインタビュー #2

2023/03/21
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ダウを続ける「勝ちパターン」は?

――このまま、演劇人とも芸人とも名乗らず、行けるところまで行くというのが一番いいような気がしてきました。

蓮見 そうですね。肩書きをごまかしながら、ずーっと。

――でも、意外とお互いに交わってこなかった気がするんですよね。演劇とお笑いって。

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蓮見 相性は悪いと思います。劇場の使い方が違うので。お笑いが栄えるのはそこが大きいと思っていて、お笑いライブって、自分の好きな人たちだけ見たら、途中で帰りやすいんです。でも演劇は閉じ込められる。それがプラスに働く公演もいっぱいあるんですけど。没入できて劇場にいる間じゅうずっと面白い、とんでもないコンテンツではあるので。

 

――演劇とお笑いのハイブリッド形式で、蓮見さんの中ではダウ90000を続けていくための「勝ちパターン」みたいなものは見えていますか?

蓮見 結成した時に決めたことが実現できたので、それはすごいうれしいです。最初に一応、みんなに青写真の説明はしたんです。コントライブをコンスタントにやって、それを全部YouTubeに一回撒きますと。それでちょっと話題になるぐらいまでは頑張って、そうしたら次の公演でちゃんと意味のあるお客さんが来てくれるようになる。家族や友達じゃなくて、マジの知らない人が来てくれるように。2020年9月に結成して、9、10、11、12月とコントライブを毎月やって、毎月新ネタを15本ずつ書いたんです。で、それをYouTubeにのせた。

 それでも翌年1月の公演が埋まらなかったんです。でもいろいろな業界の方が見に来てくれるようになって。それこそNHKの東京03さんのラジオをやってるディレクターさんも来てくださって、それで03さんのラジオコントを書けることになって、その辺からやっとバイトを辞めることができた。

――さっきの、お酒を配達するバイト。

蓮見 はい。1時間で4軒配達するところを、15分で全部終わらせて、45分台本を書くっていうのを車の中でずっとやってました。で、「旅館じゃないんだからさ」が岸田國士戯曲賞に残ったぐらいから、やっと思っていた軌道の乗り方になってきたかもって。お笑いをやらないとお客さんが来てくれないっていうのはずっと思ってたから、お笑いをやった結果、お客さんが来てくれたので、そこはうまいこといったのかなと。