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「今はWBCが盛り上がっていますから」「ボコボコにやられても良い」城彰二が第2次森保ジャパンの初陣で“勝敗を気にしない”ワケ

2023/03/24
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MF&FWの印象「代わり映えしない感じ」

――攻撃の上積みに着手するというところで、期待されたMF&FWの初招集は中村敬斗選手だけでした。

 もっと呼んで試すのかなあって思いましたが、代わり映えしない感じでした。中村は、今季オーストリアリーグ戦で11点を取っています。三笘(薫)と同じ左サイドでプレーすることになりますが、ガンバ時代から成長し、活躍している。なので1回、実際に見てみたいということだと思います。

――西村拓真選手は昨年のE-1選手権以来、2度目の招集ですね。

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 西村はそんなに目立つ選手ではないですが、とにかくハードワークしてよく動く。ただ、点取り屋という感じではないので、森保さんがそういう選手に何を求めているのか、ちょっと分からないですね。センターFWではないので、起用されるのであれば、たぶんトップ下だと思います。

――FWには新しい選手がいませんでした。

 ストライカーがいないんですよ。だから、浅野(拓磨)、前田(大然)が入っている。彼らはポジショ二ングして相手を崩していくタイプではないですからね。町野(修斗)にしてもW杯では1試合も起用されなかった。それでも招集されているのは、まだセンターFWタイプの点が取れる選手が出てきていないから、選手を替えられないんだと思います。

浅野拓磨選手 ©JMPA

力のある選手の力を代表に還元できるようにするのが監督の仕事

――セルティックで活躍している古橋(亨梧)選手という選択肢はないのでしょうか。

 本来なら古橋を招集してもいいと思いますが、彼はこれまで代表にフィットしなかった。監督と選手とで求めるものが違うというか、噛み合わなかったんです。チームで活躍していても代表のやり方、その選手の立ち位置によってプレーが変わってくる。それがチームで結果を残しているのに代表では輝けない理由の1つじゃないかなと思います。

 自分が推している鈴木優磨も鹿島では技術的に抜けているし、闘志を見せて戦える選手だから代表に入ってもおかしくない。でも、イライラを抑えきれず、精神的なコントロールができないとか、それが代表に悪影響を及ぼすと思われているのか、呼ばれていない。そういう力のある選手をコントロールして、その選手の力を代表に還元できるようにするのが監督の仕事だと思いますけどね。