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分析された三笘選手が今も活躍出来ている理由

――注目は、やはり三笘選手ですか。

 カタールW杯の時は、突破力を求められて「単独で勝負してください」って感じでしたが、その時と意識もプレーもかなり変わってきました。W杯後、チームで活躍していましたが、徐々に分析され、縦を消されてなかなかうまくいかなくなったんです。

 それでも今、活躍が出来ているのは、自分の特徴である縦の仕掛けを生かすために周りをうまく使って、中に入ったり、プレーの幅が広がってきたからです。周囲の選手をうまく使うコツを掴んだみたいなので、それを代表でも見せてくれれば、もっと怖い選手になるし、チームの攻撃の中心になれると思います。

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三笘薫選手 ©JMPA

――他には注目すべき選手はいますか。

 鎌田(大地)は、周囲が彼を活かすことで活きる選手。いい時はすごくいいプレーをするし、どんな相手に対しても臆することなく戦えるんですけど、ダメの時との差が激しい。しかも、最近はうまくいかなくなることが増えてきているような気がします。ある程度、活躍するとマークが厳しくなるし、対策を取られるけど、そこをどう乗り越えていけるか。調子の波を最小限に抑えられるのかが彼の課題ですね。

連動したプレーがこれからの課題のひとつ

――カタールW杯で露呈した攻撃面の課題をおさらいすると、どういうことになりますか。

 カタールWでは、伊東(純也)、三笘が戦術になってハマり、カウンターとかショートカウンターが機能しました。でも、それだけでしたからね。攻撃は連動性がなかった。この連動したプレーがこれからの課題のひとつですし、コスタリカ戦のように自分たちがボールを保持して遅攻になった時、相手をどう崩すかっていうのは、今後の大きなテーマになります。

伊東純也選手 ©JMPA

――遅攻は、ある程度、同じメンバーでやらないとむずかしいですね。

 主力は決めていると思います。遠藤(航)と守田(英正)を軸に置き、サイドは三笘と伊東でしょう。あと、トップ下に久保(建英)を入れるのか、鎌田を入れるのか。3年後のW杯は参加国が48カ国に増え、アジアの出場枠も現在の4.5から8.5に増えるので、予選突破がかなり楽になります。もう予選はあってないようなものだから、W杯で強豪国と対戦することを考え、守備から攻撃という部分の積み重ねをこれからある程度同じメンバーでやっていかないといけないですね。