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中絶経験のある大学生が中学生に“性教育”「セックスや妊娠の仕組みだけが性教育じゃない」 自分で決める“性の新常識”とは【大阪発】

source : 提携メディア

genre : ライフ, 教育

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この考え方こそが今、世界的に注目されている「性」にまつわる権利、「SRHR」(Sexual and Reproductive Health and Rights*性と生殖に関する健康と権利)だ。

 

SRHRジャパン代表理事で産婦人科医の池田裕美枝さん:
SRHRとは、1人1人がいつ子供を産むかとか、何人産むかとか産むか、産まないかとか、そもそも誰とセックスするかとか、それを自分で決めていいよねっていう概念のことなんですよね。誰との間の子供を作るか?いつ子供を産むかみたいな話って、男性にとっても女性にとっても何のお仕事に就くかと同じぐらい結構人生に影響しますよね

 

講師の新橋みゆ さん(22):
選択肢を広げる。教えて、その選択肢がたくさんあるっていう状態まで私は持っていきたいなっていうところがあって、中絶はあなたのためにしていいことなんだよっていう立場から話そうと考えてます

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新橋さんからの性教育を受けた学生たち:
実際に妊娠して中絶した人の話を聞いて他人ごとじゃないなって感じました

 

新橋さんからの性教育を受けた学生たち:
将来そういうことがあったら必要になる情報かなって。
自分の身を守るためには、知れたらいいなと思ってます。

 

体と心の声を聞き、ワタシの人生をワタシ自身の選択で歩んでいく…いま、知っておくべき言葉、新常識「SRHR」について産婦人科医で「SRHRジャパン」の池田裕美枝代表理事に話を聞いた。

 

まずはSRHRって何?と思われる方も多いと思うので、改めて「SRHR」とは…

SRHRとはSexual and Reproductive Health and Rights、性と生殖に関する健康と権利ということですが、言葉で聞くと難しい…と感じますが、池田さんによると要は「誰とセックスをするか、子どもを産むか産まないかを自分で決めていいんだよ」ということです。

 

産婦人科医でもある SRHRジャパン・池田裕美枝代表理事:
例えば、誰とセックスするかに関しても、「本当は怖いけど嫌われたくないから…」っていうのは自分で決めてるということにはならない。自分の人生をより豊かにするために、自分が楽しくて豊かになって、相手もそれが楽しくて豊かになって、その話し合いがきちんとできて「“いいセックス”ができるよね」というのが“誰とセックスするのか自分で決めていい”ということです。子どもを産むか産まないに関しても、何歳だから、少子化だから…ということではなく、「この人との子どもを私、今ほしいわ」と思ったり「この人に自分の子どもを産んでもらいたい」って思ったりというのが、自分で決めているということなんだと思います

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