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男のもとにロッカーの鍵が送られてきて、そのなかにはミナコさんの家の合鍵が入っていた。男は“成功報酬”としての数千万円を得るため、ミナコさんを殺害しようとした。しかし、ミナコさんを殺害できず、殺人未遂となったことで男はすぐに逮捕された。
玄関を開けたら見知らぬ男が…
ミナコさんが事件を振り返る。
「ある日の午後、私は家に帰りました。いつもなら、飼っている猫が玄関で迎えてくれます。しかし、そのときドアを開けると、猫が玄関にいませんでした。ただ、階段の陰になっている場所に、男が壁にもたれながら座っているのが見えました」
玄関を開けたら見知らぬ男がいるのを見たミナコさんが混乱するのも無理はない。
「びっくりした私は、とっさに玄関から逃げようとしたんです。私が男に背を向けることになりました。すると、男は私の背中にスタンガンをあてて撃ちました。そして、私は倒されて、頭を手でつかまれ、玄関の土間に顔を押し付けられました。ペット用のリードで首を絞められながら何度もスタンガンで背中を撃たれ、そのたびに激痛がはしりました」
偶然にもドアノブに手が届き、外に出ることに成功
スタンガンで撃たれたミナコさんは、とっさに「強盗」を連想した。
「『きっと強盗だ』と考えましたので、一瞬、力を抜いて気絶したふりをしました。『気絶すれば、逃げるだろう』と思ったんです。それでも、犯人は力いっぱい首を絞めてきました。その時初めて、『私、殺される』と思ったんです」
自宅で、どこの誰か、しかも理由もわからず、首を絞められる。ただ恐怖でしかなかった。殺されると思ったミナコさんは、一瞬、のけぞるような形になった。そのとき、偶然にもドアノブに手が届いた。