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ケースワーカー 最大の課題は「人員不足」
堺市以外の自治体の実態はどうなっているのか。
関西テレビは大阪府内のすべての自治体に対し、ケースワーカーに関するアンケートを実施して30の市から回答を得た。
法律ではケースワーカーが受け持つことができる標準の世帯数は1人あたり80世帯までと定められているが、調査の結果、8割を超える市(26市)で1人あたり80世帯以上を抱えていることがわかった。さらに、100世帯以上を担当する市は6割(18市)に上ることが明らかとなった。
ケースワーカーに危険が及んだ事例について聞くと、「どう喝・恐喝などで長時間拘束された」「突然包丁を持って切りつけられた」「酔っ払った受給者が職員を殴打した」など生々しい事例が次々と出てきた。対策のため、7割近くの市が「警察OB」を配置している。
また、ある市の担当者は「国や大阪府は、市への『支援・指導』をする立場だが、実際は『指導』が主になっている。『支援』を得られる体制を」と回答した。生活保護行政への支援が求められる。
(2023年3月20日 関西テレビ「報道ランナー」放送)