「転職先では希望していた人事部に配属されたんですけど、その2週間後に営業部への異動を言い渡されました。当初聞いていた話と違ったので、転職エージェントに連絡したら『忙しいので、また来週電話してもらっていいですか?』と言われ、1週間後に電話したけど出ない。そのまま放置されて、そのエージェントとは二度と連絡が取れませんでした」
結局、転職先に条件がどう伝わっていたのかは判然としなかったため、与田さんの異動は正式に決まってしまったという。
「これはおそらく確信犯ですね。企業から営業部の求人を要請されていたので、ごまかしながら無理に進めてしまったんだと思います。このような条件面を無視してまでも、会社に入れてしまえばどうにかなると考えている悪魔系エージェントも多いです」(佐野さん)
いきなり全否定してくる「説教」タイプ
さらに厄介なのが「説教」タイプのエージェントだ。やたらと上から目線で、内定が決まらないと「あなたの転職に対する姿勢が良くない」などと執拗なダメ出しをしてくるという。
「アドバイスをすることは、エージェントの重要な役割だと思います。ただそれが嫌味になったり、説教になってしまうタイプがいる。50代くらいの経験豊富なエージェントが、30歳くらいのちょっと意識高い系の求職者の担当になって、そこで『社会というのはそんなに甘いものじゃない』とか余計な説教をしてバチバチするとかはよく聞きますね」(佐野さん)
崎谷翼さん(仮名・29歳)は、転職活動を始めた時に説教エージェントにあたってしまい、大いに戸惑ったという。
「転職サイトに登録したらエージェントから連絡がきて、そこに『ウチはこういう求人の紹介実績があります』と、大手企業の名前が並んでいたんです。それで連絡を取って、担当さんとお会いした際に『メールに載っていた企業の求人に興味あるんですけど……』と切り出したら『いや、あなたはそんなレベルじゃないでしょ』と、いきなり全否定されました。
私としては『いや、そちらから送ってきたものですよね』と言いたくなりましたが、グッとこらえて聞いていたら、『中小で働けるだけマシだと思った方がいいよ』とか言われて唖然としました」(崎谷さん)
このような説教タイプは、いきなりカマしてくるので相談者が萎縮してしまう。他にも、以下のような体験談が寄せられた。