「ヤバい悪魔系エージェントも、元々は天使系だったんですよ。この仕事をしている人は、世話好きが多いし、コミュ力も高い。いい転職を成立させれば気分もいい。でも、なかなか数字が上がらなかったときに、ヤバい人のやり方を真似したら本当に数字が上がって後に引けなくなった、みたいな人が多いんですよね。
なので、転職を考えてる方は、エージェントに過度に期待することなく、『応募先の企業の情報を詳しく取ってきてもらおう』『面接でどう答えたら内定に近づくか教えてもらおう』と、こちらから使う意識を持つと、良い転職になります」(佐野さん)
転職活動中は、なによりも気持ちを強く持つのが大事
そのためにも必要なのは、なによりも心身ともに健康な状態で転職活動をはじめることだという。
「やっぱり書類選考や面接を繰り返すとストレスになるので、自己肯定感が安定していないとメンタルがやられちゃうことが多いんです。心身ともに疲れてきて、もういまの会社以外だったらどこでもいいという状態になると、悪魔系エージェントはそこに付け込んでくる。
なので、転職活動中は、『意思決定権は自分にある』『エージェントを使いこなすのは私だ』という気持ちを強く持つのが大事ですね」(佐野さん)
頼りすぎると裏切られるし、期待通りにいかなければガッカリする。なかには転職活動が終わった後もキャリアの相談に乗ってくれたり、次の転職時にもサポートしてくれたりする天使系エージェントがいるが、そこまでの対応をしてくれるエージェントはごく稀にしか現れない。
確かにエージェントは転職時のあらゆる活動を代わりに進めてくれるが、人生を代行することはできない。自分の人生は自分で決めるという強い意思を持ち続けるのが良さそうだ。