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サトリアは「日本でラーメンに恋をした」

 彼は大谷翔平から三振を奪った電気技師として世界中で有名になったが、WBCを終えて何か変わったと感じているだろうか。

「そうだね、おそらくあれは最大で最高の経験だったって言わざるをえない。何が起こったのか、今のところは100%自覚できているわけじゃないけど、でももう次が楽しみなんだよ。必ず代表チームに入るつもりだよ」

サトリア投手と大谷のツーショット

 サトリアからのメッセージの最後には時々、合掌している絵文字がついてくる。礼儀正しさと彼の愛嬌が伝わってくる。彼は日本で何か気に入るものがあっただろうか。

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「特にこれといって買ったものはないかな、読売ジャイアンツのウェアとパーカを買ったくらい。じつはね、ジャイアンツが大好きなんだよ。それから、日本で気に入ったものがあったよ。ラーメン。僕はラーメンに恋をした。家でも作りたいと思ってる」

 そしてまたここにも、合掌の絵文字がついていた。サトリアが日本で撮った写真を聞くと大谷翔平とのツーショット、東京ドームシティアトラクションズの観覧車、そしてラーメン。

東京ドームの隣にある観覧車
サトリア投手が恋をしたという日本のラーメン

 さらに、自然の風景の写真。鬼の洗濯板と呼ばれる宮崎の海の景色も入っている。直前合宿をしていた宮崎の風景だろうか。

「そうそう、ミヤザキ。僕らのトレーニングは午前中だけだったから、チームメイトを連れて山に登ったんだよ。地図で見つけたところなんだ」

「鬼の洗濯板」と呼ばれる宮崎市・青島の風景
チェコ代表は宮崎県で直前合宿を行っていた

フィリップ・チャプカ投手の父はヘッドコーチ

 チェコ人は自然を愛する人がとても多い。余暇も自然の中で過ごし、サイクリングやハイキングが人気だ。イェセニーキが好きだというサトリアも、自然は大好きなのだそうだ。

 投手のフィリップ・チャプカもメッセージをくれた一人だ。彼のインスタグラムには、ユニフォーム姿の父親とのツーショットが投稿されている。一目見ただけで親子だとわかる、よく似た二人のうれしそうな表情。チャプカの父も代表ユニフォームを着て東京ドームにいたのだ。

日本戦で5番手投手として登板したフィリップ・チャプカ ©️AFLO

「僕の父さんは銀行で働いている。それに、チェコ最強の野球チームであるドラツィ・ブルノの監督なんだ」