内田 オーディションに応募したときは中学2年生だったのですが、ちょうど学校でも家でも将来の夢や進路について聞かれることが増えていたタイミングで。「このまま普通に勉強して、高校へ進んでいいのかな」と悩んでいました。
というのも、私は当時から「早く大人になって仕事がしたい」「自立したい」と思っていたんですよね。同級生と比べると勉強も運動もそこそこだったし、「これが私の特技です」と胸を張れるものがなかったから、「いろいろな仕事を経験して、早く自分に合うものを見つけたい」と考えていました。
でも中学生だったから、自立どころかアルバイトもできない。そんなときにオーディションの案内を見つけて、「芸能の仕事なら、今からでも始められるかもしれない」と思ったのでチャレンジしてみたんです。
周りと差別化するためにオーディションでモノマネを披露
――とはいえ、オーディションに合格するのは倍率が高そうですよね。
内田 応募するときは「受かったらラッキー」くらいの気持ちでしたね。でも、選考が進むにつれて「受かりたい」という気持ちが強くなって。そのためには他の人たちとの違いをアピールしなきゃいけないと思って、当時流行っていたギャル店員のモノマネを披露しました。
――歌やダンスではなくて?
内田 歌やダンスだと、ずば抜けてうまくないと差別化できないと思ったので。モノマネを披露したら、審査員がめちゃくちゃ笑ってくれたんですよ。その姿を見て「よし、これは受かったな」と思いましたね(笑)。
不安はあったが、合格した先の未来しか見ていなかった
――戦略的にオーディションを受けていたんですね。
内田 不安な気持ちが大きかったからかもしれません。周りの参加者は、歌もダンスも上手だし、可愛い子ばっかり。さらにオーディションに慣れていて、振る舞いも堂々としている子が多かった。
一方で私は、歌もダンスもモノマネ程度でしかやったことがないし、初めてのオーディションだし……。普通に勝負しても、受かるわけがないと思っていました。
でも、審査が進むにつれて「絶対合格してアイドルになってやる」と覚悟も決まってきて。不安は不安なんだけど、合格した先の未来しか見ていなかったですね。
――そこから合格をつかみ取り、第2回研究生としてAKB48に加入します。仲の良かったメンバーはいましたか?