ゆなな 公式ホームページを見たり、SNSをチェックしたり。あとは、「ハッピーホテル」や「カップルズ」といった、全国のラブホテルの口コミを集めたサイトがあるので、事前にチェックしてみるのがいいと思います。
ただ、昭和ラブホはそういった情報が一切ないことも多いですね。Google Mapにホテル名だけ載っている、みたいな。
私は好奇心に勝てなくて、あえてホームページも口コミもないところに行っちゃうんですけどね。よくわからないけど漢字2文字のホテルだから多分昭和ラブホだろう、とか(笑)。でも、そうやって掘り出し物と出合うのが楽しいんですよね。
ゆななさんが昭和ラブホの従業員に感じた“温かさ”
――あまり知られていないホテルを見つけるのが醍醐味なんですね。1人で全国の昭和ラブホを巡っていて、嬉しかったエピソードはありますか?
ゆなな 事前に「女性ひとりで利用できますか?」と電話をしてから行くので、「なんでひとりで使うの?」と従業員の方から怪訝な反応をされることもあります。でも、お店の人に昭和ラブホが大好きなことを伝えると、一気に打ち解けることが多くて。
ホテルの帰りに「女の子ひとりは心配だから」と、駅まで送ってもらったこともあります。また、「昭和ラブホのレトロ感が好きなら、ここも好きなんじゃないか」と近くの純喫茶に案内してくれたことも。
昭和ラブホは、オーナーさん自身がホテルの設計を手掛けていることもあるんですよ。だからどんなに月日が経って、設備が古くなっても、ホテルへの想いが強いから経営を続けている。そんな想いが詰まっているホテルだからこそ、どんどん少なくなっていくのが本当に寂しくて……。特にコロナ禍は閉店ペースが早くて、何度も寂しい思いをしました。
――高齢のご夫婦で経営していて、突然閉店してしまうホテルも多いと言っていましたね。
ゆなな そうなんです。「私が死んだらこのホテルも終わりだから、生きているうちに遊びに来て」と言われたこともあります。
――後継者はいない場合が多いのでしょうか?