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「男女で過ごす場所に、なんでこんな仕掛けを…」総工費30億円超のヤバいラブホも…女性愛好家(26)が語る“昭和ラブホの実態”

昭和ラブホ愛好家・ゆななさんインタビュー #2

2023/04/29

genre : ライフ, , 娯楽

note

ゆなな ご夫婦で経営されているところでは、子どもがすでに別の仕事をしているから、時代遅れのホテルは継ぎたがらないって悩みをよく聞きます。

 でも、数は少ないですが「こんなに歴史的価値のあるものを失ってはいけない」と引き継ぐ方もいますね。たとえば、千葉県の幕張本郷にある「ホテルファミー」は、息子さんがホテルを引き継いで経営を続けているんですよ。引き継ぐ時にネガティブな気持ちは全然なく、ラブホテルは日本の文化ということもあり、やりがいがあるなと感じたそうです。

「ホテルファミー」は、息子さんがホテルを引き継いで経営を続けている(写真提供=ゆななさん)

ゆななさんが「昭和ラブホは貴重な遺産」だと感じるワケ

――歴史的価値、ですか。

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ゆなな 昭和ラブホは、設備が古いからこその注意点もあります。でも、回転ベッドや全面鏡張りの部屋などは、もう法律の関係で新しく作ることのできない、貴重な“遺産”でもあるんです。そしてこれらのベッドや備品は今では取り扱いがなく、壊れてしまったらもう修理できない、という話もよく聞きます。修理できたとしても直せる業者が限られていることも多いです。

 それに多くの昭和ラブホが、いずれなくなってしまうもの。そんな儚さからくる魅力もあると思います。ここでしか見れないものや、感じられない空気もあるから、できる限り長く残ってほしい。

 

 そのためにも、SNSなどでの発信を通して、昭和ラブホの魅力を伝えていきたいと思っています。いつか、昭和ラブホの魅力を保存できるような博物館を作りたいとも考えていますし、海外のラブホテルにも行ってみたい。台湾には、日本の昭和ラブホを模したホテルがあるんですよ。

撮影=志水隆/文藝春秋

ゆななさんのSNSアカウントは下記の通り。

Twitter:@yunaaaa_a
Instagram:@yunaaaa_lovehotel

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

回転ベッドを追いかけて

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ゆなな

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「男女で過ごす場所に、なんでこんな仕掛けを…」総工費30億円超のヤバいラブホも…女性愛好家(26)が語る“昭和ラブホの実態”

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