20代の後輩女性アナウンサーAさんが住む都内のマンションに無断で押し入ったとして、住居侵入の疑いで逮捕。ストーカー規制法に基づく禁止命令を受けたのち、不起訴となっていたNHK札幌放送局の船岡久嗣アナウンサー(47)に諭旨免職の処分が下った。4月21日に発表され、28日に発令される。

 これを受けて、NHK関係者は「“逮捕”の二文字は極めて重い十字架だが、免職になるとは想像していなかった」と感想を述べた。大先輩の元NHKアナウンサー・刈屋富士雄氏もこう落胆する。

NHK ©文藝春秋

「彼はスポーツアナウンサーのなかでは極めて優等生でした。緻密で情報処理能力が高く、用意周到で仕事熱心だった。NHK局員でああいう事件を起こしそうな順番を付けるとすれば、最後に来るくらいの男です。エリート街道を歩いてきたがゆえに、女性経験があまりなかったのかな」

ADVERTISEMENT

 船岡アナとは20年以上の付き合いがある刈屋氏。そんな“師匠”が“愛弟子”の抱えていた苦悩を明かした。

Aさんに抱きつき、強制わいせつでの立件されていた可能性も…

 まずは事件を振り返っておこう。社会部記者が解説する。

「船岡アナは2月17日の深夜、Aさんが住む東京中野区のマンションの一室に侵入しました。玄関のオートロックは別の住人が入るのを見計らって突破したようです。Aさんの部屋に押し入ったところ、その場にいあわせた知人男性ともみあいになり、逃走を図って3階共用部のベランダから飛び降りたところけがをして入院。2日間の入院を経て、20日に警視庁が逮捕しました」

「妻のチョコ 味は甘いが 気持ちはビター 船岡久嗣」と直筆で記した船岡アナ

 その後、船岡アナはストーカー規制法に基づく禁止命令を受け、3月28日に不起訴となっていた。

「ストーカー規制法に基づく禁止命令の“説明”期限は3月8日まででした。“説明”とは言い訳をすることが許される場です。この場に来ない場合は、意見がないと見做されます。船岡アナは期限までに警視庁に姿を見せませんでした。

 実は、事件当日、船岡アナはAさんに抱きついており、彼女が被害届を出せば、強制わいせつでの立件も視野に入る可能性がありました。

 ただ、大事になることを避けたとみられ、示談が成立しています。そのため、船岡アナは起訴猶予(不起訴)となったのです」(同前)