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弟42歳が「300万貸してくれないと死ぬ」と懇願、兄が知った“新事実”は…本当にあった「家族のヤバい金銭トラブル」

弟42歳が「300万貸してくれないと死ぬ」と懇願、兄が知った“新事実”は…本当にあった「家族のヤバい金銭トラブル」

2023/05/04
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 ゴールデンウィークなどの大型連休に帰省して久しぶりに家族や親戚と顔を合わせると、口喧嘩になったりもめたりすることがよくある。じつは、そうした親族間のトラブルの多くが、お金の貸し借りや遺産相続をめぐる金銭絡みというのがひとつのパターンだ。

 具体的にはどのような金銭トラブルがあるのだろうか。家族や親戚とお金絡みでもめた経験をもつ3人の当事者に「親族間の金銭トラブル」について話を聞いた。(取材・文=押尾ダン/清談社)

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競馬にハマって親族から借金

 中堅規模のメーカーに勤務する斎藤栄輔さん(仮名、45歳)には3つ下の弟がいる。斎藤さんの弟は数年前まで関西地方で飲食店を経営し、多くの常連客に支えられて店の経営は順調だったという。

 しかし、常連客のひとりから事業立ち上げの融資の保証人になってほしいと頼まれ、無下にできずに弟さんが引き受けてしまったのがトラブルの始まりだった。斎藤さんが経緯を振り返る。

「案の定というべきか、それから数カ月後、常連客は行方をくらまして連絡が取れなくなり、保証人である弟が総額300万円の借金の肩代わりをすることになりました。しかも、経営者でありながら貯金がほとんどなかった弟は『競馬で大穴を当てて借金を返済する』という無謀すぎる返済方法を思いつき、実行に移したのです」

※写真はイメージ ©iStock.com

 当然ながら競馬で借金を返せるわけがなく、斎藤さんの弟は元金と利息返済のために複数の消費者金融から新たに借金をする。

「おそらく消費者金融だけじゃなく、ヤバい筋からも借りていたのでしょう。ある日、弟が『300万貸してくれ! 3日以内に返済できなければ、もう俺は死ぬしかない』と泣きついてきたのです。それで仕方なく、子どもの学資保険などを解約して300万貸しました。おかげで妻と大喧嘩になり、夫婦関係が険悪になりましたよ」