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「両江道で行われた公開裁判で、男性が韓国ドラマを視聴し、流布した行為で死刑判決を受け、直ちに銃殺されるのを目撃しました」

「家で踊るある女性の動画が北朝鮮社会で広まったところ、その映像内での金日成主席の肖像画を指さす動作が問題となり、思想的に不穏だとして女性が公開処刑されました。処刑当時、女性は妊娠6か月でした」

 こうした証言があるように、当局は住民を統制するために、見せしめとして公開処刑を続けている。

1000人を超える集団動員。公衆の面前で機関銃が…

 公開処刑は川辺、運動場、飛行場といった多くの人々が接近できる場所で実施される。ここに学校、工場などを通じて住民が集団で大規模に動員され、公衆の面前で銃殺刑が行われるのだ。

農村に建設された北朝鮮の住宅 ©時事通信社

「18年に公開処刑を見たが、参観人は1000人を超え、大部分が工場、企業などで組織的に動員されていた」(証言より)

「動員された人が多すぎて、公開処刑が終わった後、その場所を出るのに1時間以上かかることもあった」(証言より)

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 処刑は社会安全機関(警察に該当)が取り仕切り、処刑対象者の身元と罪名を明らかにした上で、対象者を柱に縛り、頭、胸、脚に3発ずつ撃ち込むのだという。