〈あらすじ〉

 モンゴルの首都ウランバートル。原子力工学を専攻する物静かな大学生のサロール(バヤルツェツェグ・バヤルジャルガル)は、同級生から代理を頼まれ、1カ月間、アダルトグッズ・ショップでアルバイトをすることに。店のオーナーは、高級フラットに一人で暮らす謎めいた中年女性カティア(エンフトール・オィドブジャムツ)だ。

 一日の終わりに売上金を届けに通ううち、二人の間に不思議な友情が芽生え始める。そして、サロールが自分らしい生き方について考えるようになった頃、ある客とのトラブルをきっかけに、二人の関係に亀裂が入る。

〈解説〉

 モンゴル・アカデミー賞常連のセンゲドルジ・ジャンチブドルジの監督・脚本作。人生経験豊富な女性との出会いによって成長する主人公を描くヒューマン・コメディ。123分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆こんなモンゴル映画もあるのか! 大草原ではなく都会のセックス・ショップの話。スマートな笑い。画面作りもスッキリ。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆ベニヤ板のような近代の被膜をあっさりと剥ぎ取る感性は新鮮だが、凡庸な情緒がたまに紛れ込む。このエラーは惜しい。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆少女が大人の玩具に詳しい事が誘惑的。美しい女性に変貌するのは必然か。支えになる店主と水中の乳房が脳に焼き付く。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆新鮮。成長と自己発見が性愛のモチーフを通して爽やかに綴られる。ウランバートルの都市空間に重なる音楽も良い!

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆バナナから始まる青春スケッチ。とにかく少女が可愛い! コスモポリタンなモンゴル映画が字幕付きで観られる嬉しさよ。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
© 2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures

INFORMATION

『セールス・ガールの考現学』(モンゴル)
4月28日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
http://www.zaziefilms.com/salesgirl/