〈あらすじ〉

 ロバのEOは、パフォーマーのカサンドラ(サンドラ・ジマルスカ)のパートナーとして、ポーランドのサーカス団で幸せに生活していた。ところが、動物愛護団体のデモが原因で、サーカス団から連れ出され、カサンドラと引き離されてしまう。予期せぬ放浪の中で善人や悪人たちとの出会いを重ねた末、EOは、伯爵夫人(イザベル・ユペール)が暮らすイタリアの豪邸にたどり着く。

〈解説〉

『イレブン・ミニッツ』以来7年ぶりとなるイエジー・スコリモフスキの監督作。ロベール・ブレッソン監督の『バルタザールどこへ行く』(66)にインスパイアされ、ロバの目から見た人間や世界を描いたロードムービー。第75回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。88分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★★ディープなヨーロッパ。ひとりぼっちの、けなげなロバ(さてその実体は?)。ピコピコ音?も効果をあげていて、胸に迫る。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆無口で従順で愚直に見えながら、芯が強い。ロバは強力な被写体だが、外部との交錯も痛烈だ。ぎょっとする瞬間がある。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆独特なカメラアングルと流れる音楽、美しい光景と奇妙な光。芸術の踏み絵的演出には辟易するが驢馬EOには自己投影。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆勇猛で美麗。けたたましい音響と眩惑的な映像に呑み込まれる前衛オペラの如き詩篇。生命線はタフなアクション演出だ。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆ロバの瞳に釘付け。その視点から覗く狂気。ブレッソンへのオマージュ自体がメランコリックで幻影的な生き物そのもの。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

『EO イーオー』(ポーランド、伊)
5月5日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国公開
https://eo-movie.com/