なにわ男子・藤原丈一郎の達者な“しゃべり”の力
そしてKing&Princeが抜けた穴を埋めるべくジャニーズ事務所が力を注いでいると目されているのが、日本テレビ恒例『24時間テレビ2023』のメインパーソナリティとして決定している、なにわ男子。
NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』(2013年度下半期)や『あさが来た』(2015年度下半期)をはじめ名作に出演する西畑大吾や、5代目金田一少年を演じ、事務所が猛プッシュする次世代エース・道枝駿佑がおり、映画やドラマで目にする機会も急増している。
今季は山田裕貴主演×赤楚衛二共演の『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(TBS系)になにわ男子の藤原丈一郎が出演しているが、藤原の強みは芝居よりもしゃべりや漫才の上手さにある。今作でどう成長するかは楽しみだが、彼の達者なしゃべりを聞いていると、もういっそバラエティに振り切ったほうがいいのでは、と思ってしまう。
「地味さのなかにセンスが光る」長尾謙杜への高い期待度
一方、ひそかに演技仕事で次世代の中核を担っていきそうなのが、先の『王様に捧ぐ薬指』で橋本環奈の弟役とナレーションを務め、松本潤主演のNHK大河ドラマ『どうする家康』で家康の異父弟・久松源三郎を演じる、長尾謙杜だ。
長尾は松本潤主演の『となりのチカラ』(テレビ朝日系/2022年)で、両親を震災で亡くし、認知症の祖母と暮らすヤングケアラーを演じたばかり。派手さはないものの、『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系/2019年)でほぼ初演技仕事だったにもかかわらず、経験者の永瀬廉や道枝駿佑よりもナチュラルな芝居を見せて話題になった。
映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(5月26日公開予定)では高橋一生演じる岸辺露伴の青年期を演じることからも、いかに期待されているかがわかる。
故・ジャニー喜多川氏の性加害報道や、退所者続出に揺れるジャニーズ事務所。しかし着実に育ってきている新たな人材も確かにいるのだ。彼らが羽ばたいていくことを祈りたい。