――ワンオペで乳児期を乗り越えるのはとても大変だと思うのですが……。
最上 本当に耐えた、という感じです。乳児は突然死のリスクもあるし、寝返りをするようになるとさらに目が離せない。なので、トイレのときはドアの前までバウンサーを持っていって用を足していました。経験者の方から「少しくらい目離しても大丈夫だよ!」とよく言われたりもしましたけど、ずっと不安で。寝ている時のちょっとした音でもすぐ起きていました。
あと、苦労したのは寝ない子だったということですね。
――「ねんねトレーニング」の様子もブログにアップされていました。
最上 あまりに寝ない娘を見て、睡眠の環境をちゃんと作れていない自分が悪いのかなとも思いましたが、いろいろと勉強した結果、もちろん睡眠環境は大事ではありますが、うちの子は「眠りの浅いタイプ」なんだとわかりました。それからはどういう時に寝てくれるのか、起きてしまうのか、研究者のように分析してましたね(笑)。
子育て支援センターに、泣きながら電話したことも
――ワンオペで赤ちゃんが寝てくれないと追い詰められませんか。
最上 本当に切羽詰まってつらかったとき、行政の子育て支援センターに泣きながら電話したことがあります。「明日面談に行くのでそれまでなんとか頑張ってください」と、優しく応対してくれました。
その時も子どもが寝なくて寝不足が続いていたタイミングで、体調も崩しちゃって「なにもかもダメ! 限界!」みたいになってパニックになっていたんです。
――ギリギリの時になんとかSOSが出せたんですね。
最上 身内にも気を遣ってましたし、一時保育やヘルパーさん、子育て支援等活用したくても、身バレして娘になにか危険が及んだらどうしようと考えてしまって、どこにも頼れずにいました。
でも、次の日に来てくれた相談員の方は年配で、たぶん最上もが自体を知らず。「大変だったわね」と話を聞いてもらっただけでも気が楽になりました。