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高くても買いたい

〈写真多数〉約10万円の“キーボード”100台が即完売! マニアが明かす“自作キーボード”の奥深すぎる世界

〈写真多数〉約10万円の“キーボード”100台が即完売! マニアが明かす“自作キーボード”の奥深すぎる世界

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THERMAL 6万4000円/2019年

THERMAL 6万4000円/2019年

 デザインに重きを置くキーボードを数多くデザインしているwilba.techのTHERMALは非常にユニークな形状のキーボードです。

 左右に大きく広がった筐体には、放熱用のフィンを模したエッジの鋭い凹凸があります。本来キーボードに放熱の必要性はありませんが、中に見えるアルミ鏡面仕上げのプレートがデザインのアクセントとなっていると同時にキースイッチを大きく沈み込ませる程の柔らかい打鍵感を実現する構造を兼ねています。

THERMAL(裏面)

 またアルミの表面処理の品質も高く、普段は見えない裏側のネジの刻印に至るまでデザインされているなど、眺めていても美しいキーボードの一つです。

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QK60 4万3000円/2022年

QK60 4万3000円/2022年

 希少性やコレクション性から急激なプレミア化が進んでいた自作キーボード界隈に、コスパ抜群のキーボードシリーズで待ったをかけて一躍脚光を浴びたのがQwertykeysです。QK60はそのQwertykeysの60%モデルキーボードとなります。

 QK60はハイエンドキーボードの設計要素をふんだんに取り入れ、タイピングの上質感や打鍵音にもこだわりながら、キースイッチ・キーキャップを除く本体価格は$150程度。当時の同クラスの設計のキーボードの半額程度という圧倒的なコストパフォーマンスを実現しました。外装にもアクリルとアルミのような異素材の組み合わせが選べるなど、遊び心にあふれたキーボードです。

日本人デザイナーによる木製外装のキーボードも

m0ii0 60 ウォルナッツケース 5万1000円/2021年

m0ii0 60 ウォルナッツケース 5万1000円/2021年

 m0ii0 60 ウォルナッツケースは珍しい木製外装のキーボードで、日本人デザイナーによって設計された希少な一品です。名前の由来となったキーボードになぞらえて、余白の広い、ややレトロな雰囲気のキーボードになっています。

 木製の外装によるポコポコといった独特のサウンドが心地よいキーボードで、そのデザインも相まって、使用しているとほっこりした気分にさせてくれます。レイアウトはオーソドックスな60%スタイルとなっているものの、スペースバーが分割されているなどモダンな要素も取り入れています。

 このキーボードは日本の個人のデザイナーによってごく少数生産されたもので、こういった作者のこだわりが感じられるキーボードが手に入るのも自作キーボードの魅力の一つです。