あっという間に遊び心のあるキャッチコピーがズラリ
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「市職員は真面目な人が多いので、こういった内容はいくら頭をひねっても出てきません。考え始めると、頭を抱えて1日2日と時間が経過してしまいます。ChatGPTを使えばすぐに出てくるので、これをたたき台にして考えたら、作業効率が上がります」と青木主査が解説する。
要修正でも、素案を示す手段としては有効
10個のコピーには、日本語としておかしい表現も含まれているが、そこは人間が修正していくことになる。
参考のために記しておくと、今年開かれた「高校ストリートダンスグランプリ2023」の実際のキャッチコピーは、「高校生ダンサーの情熱が横須賀を熱くする!!」だった。どちらが心に響くだろう。
青木主査は、キャッチコピーを柔らかい表現にするために、さらにChatGPTに指示を与えた。「小学校3年生向けのキャッチコピーを10個考えて」と追加してみたのだ。
「こうした指示をプロンプトと呼んでいるのですが、なるべく細かく絞って伝えると、回答の正確性が増します。これはAIに限りません。人に指示する場合も同じでしょう。ぼんやりした内容ではあまり相手に伝わりません」
また、1分も経たないうちにキャッチコピーがズラリと表示された。
柔らかい表現になっていたものの、「小さな体で大きな夢を叶えよう!横須賀ストリートダンスグランプリ、小学生の部!」などと、「小学生の部」という言葉を入れたコピーがいくつも出てきた。
寒川室長は「『小学校3年』という言葉に釣られて、AIが『小学生の部』があると判断したのではないでしょうか。このようにChatGPTは全て人間に代わるものではありません。あくまで骨格というか、素案を示してくれる手段でしかないのです。最後は人の力が必要です」と注釈を付けた。
青木主査も「ChatGPTには得手不得手があり、文章の作成や要約は得意ですが、ただの検索だと嘘を繰り返すこともあります。鵜呑みにしないよう注意しなければなりません」と話す。