「楽しさは無限大、こんなに便利なものを使わないわけにはいかない」
これまでのところ、どんな反応なのか。
「挨拶文を作ってみた課長級の仲間からは、『面白い』『こんなに便利なのか』といった驚きの声が出ています」と寒川室長。
「ネガティブな反応はありません。若い職員はアイデア出しのヒントや、キャッチコピー作りに使っているのではないかと思います。ChatGPTは政策立案にも親和性が高いのです。あくまで下案作りのためですが」と青木主査。
寒川室長は「非常に効果が大きいツールです。こんなに便利なものを使わないわけにはいかないと思っています。私にとってはスタッフが1人増えたようなもの。これは使ってみた皆が言います。工夫すればいくらでも使い方はあります。使うのが嫌だという職員はいないと思いますよ。どんどん面白いものができていくので、楽しさは無限大です」と諸手を挙げて評価した。
作業は機械で省力化、職員はもっと街へ
都道府県や市町村の執務室を訪れる時、いつも気になるのはパソコンに向かったまま、訪問者に目もくれない職員の多さだ。それだけ忙しいのかもしれないが、住民や現場に目が向かっていない証拠なのではあるまいか。
「まさしく市長が変えたいと話していることです」と寒川室長が力を込める。「作業は機械などを使って省力化し、職員はもっと街に出ろ。困っている市民に手を差し延べる仕事をしろと言っています。便利な道具を使って、仕事のやり方を変え、それで浮いた人的リソースを窓口部門などに回せたらいいなと思っています」
ChatGPTに対する考え方に違いはあるものの、「現場へ」「住民の中へ」という指向性は、実は鳥取県と同じなのだった。
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