近年、人気を博しているのが、NetflixやAmazonプライムビデオ、YouTubeなどの動画配信サービスを、一般的なテレビで視聴するためのデバイスです。テレビ背面のHDMI端子にこれらを差し込むことにより、PCやタブレット、スマホがなくとも、これらの動画配信サービスを利用できるというわけです。

 今回はその代表的なデバイスとして知られる、Amazonの「Fire TV Stick」と、Googleの「Chromecast with Google TV」(以下Chromecast)をピックアップし、それぞれどのような特徴でどんな点に違いがあるのか、またこうした製品を選ぶ場合にチェックすべきポイントについて解説していきます。

手前がGoogleの「Chromecast with Google TV」、奥がAmazonの「Fire TV Stick」。いずれもテレビのHDMI端子に装着して使用します

テレビのHDMI端子に装着して動画配信サービスが観られる

 まずは共通する仕様から見ていきましょう。どちらの製品も、テレビのHDMI端子に差し込み、リモコンを使って操作する点で共通しています。Wi-Fiを介してインターネットに接続するため、自宅には必ずWi-Fiルーターが必要になります。

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 利用にあたっては、本体をテレビのHDMI端子に差し込んで電源をオン。画面上にWi-Fiの設定画面が表示されますので、付属のリモコンを使ってSSIDやパスワードを入力。さらにFire TV StickであればAmazonアカウント、ChromecastであればGoogleアカウントを入力することで、動画配信サービスを視聴できるようになります。

Amazonの「Fire TV Stick」
スティック上のボディは全長およそ10cm。側面から出ているのは給電用のUSBケーブル
テレビのHDMIポートに接続して使用します
Googleの「Chromecast with Google TV」
こちらはケーブル込みで全長およそ15cm。後部から出ているのは給電用のUSBケーブル
こちらもやはりテレビのHDMIポートに接続します

 こうしたことから、大前提となるのは、まずテレビにHDMI端子が搭載されていること、また自宅にWi-Fiルーターがあり、Wi-Fiが利用できることです。HDMI端子すらない古いテレビを使っている場合や、ふだんからWi-Fiを契約せずスマホをモバイル通信だけで済ませている人にとっては、事実上利用できない製品ということになります。

「Fire TV Stick」をテレビ背面のHDMIポートに接続した様子。給電ケーブルが真横に伸びるので取り回しはあまりよくありません
「Chromecast with Google TV」をテレビ背面のHDMIポートに接続した様子。取り回しはよいのですが白いボディはテレビとの組み合わせではやや目立つかも?