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銀座ロレックス強盗団事件 警察が注視する「車両のナンバープレート」

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 白昼堂々の強盗だった。

 5月8日夕方、東京・銀座の高級時計店に複数の男が押し入り、商品を奪って逃走した事件。警視庁は同日夜、港区のマンションに無断で立ち入ったとして、犯行グループと見られる16~19歳の少年4人を邸宅侵入などの容疑で逮捕した。

「狙われたのは、銀座8丁目のロレックス専門店『クォーク銀座888店』。アンティークから並行輸入した新品、中古品までを取り扱い、ロレックスが常時200本以上、並べられていました」(社会部記者)

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銀座の高級時計店を調べる警視庁の捜査員 ©時事通信社

「まだ大丈夫。30秒はいける」

 目撃者が撮影した動画には、強盗の一部始終が映っていた。黒い上下に白い仮面をかぶった3人組は、バールで片っ端からショーケースを破壊。店員らに刃物を突き付け、「殺すぞ」などと脅し、大量の腕時計を黒い袋に詰め込むと、運転手役が乗っていた白い車で去っていった。襲撃中には、実行役の1人が「まだ大丈夫。30秒はいける」と指示を出していたという。

「店の警報システムと連動した通報を受けた警視庁は現場に急行しましたが、間に合わなかった。ただ、1時間も経たないうちに、白い車を赤坂周辺で発見。ここでも大捕り物が繰り広げられました。マンションに逃げ込むと、他人の部屋のベランダを出入りしたり塀の中に隠れた後、警察に確保されたのです。その様子を捉えた動画もSNSで拡散されました」(同前)

 あれだけ明け透けな強盗であれば、犯行当日に捕まるのも当然といえば当然だろう。ただ、少年らの突発的な思いつきかというと、様相は違うようだ。