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LiLiCo そうですね。実は、家族っていつからでもつくり直せるんですよ。そして、人生もつくり直せる。私の場合はスウェーデンで辛かったけれど、日本に来て、名前もLiLiCoに変わったし、こういうルックスになって、なりたい自分になったんですね。子どもの頃に夢見た自分になって。「LiLiCo」として生きていくうちに「LiLiCo」というハッピーなキャラクターがどんどん本当の自分になっていく。

©三宅史郎/文藝春秋

 かつて、私は「子どもなんていらない」と思っていて、神様に「何があっても妊娠しないようにお願いします」とずっとお願いしていたんです。新しい命をこの世の中に送り出したくなくって。

 でも今は、毎朝起きたら「やったー! チャンスがいっぱい転がっている!」と思うようになって。生きているのが楽しすぎて、死ぬ日のことを考えるだけで震えてくるくらい。なんとか200歳まで生きられないかなって(笑)。

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家族との縁は切れないが、会いたくないなら会う必要はない

――ネガティブだったLiLiCoさんが生まれ変わったんですね。

LiLiCo 実は「ハッピー」は自分の中にあるということに気付いたんですよね。日本では「何かいいことないかな」と待っている人が多いんですけど、スウェーデン人って結構みんな「ハッピーは自分次第、自分で探すもの」って感じなんです。考え方ひとつで変わるような気がするんですよ。

©三宅史郎/文藝春秋

――ご家族との関係性に悩んでいる方は多いと思うのですが、そういう方になにかメッセージをいただけると嬉しいです。

LiLiCo 私、よく「家族と縁を切ったの?」と聞かれるんですけど、家族って縁が切れないものだと思うんです。家族だから。連絡は断つことができるかもしれないけれど。だからね、あんまりそこは固く考えすぎなくてもいいかなと思うんですよね。

 でも「会いたくないな」と思ったら会う必要性はないと思います。自分の父親、母親であってもやっぱり個々の人間なので、考え方がまったく違ったり「もう嫌だ」と思うんだったら、自分の人生を生きていい。