秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんの「結婚延期」が大きな話題となっている。「象徴天皇制」の研究者である河西秀哉氏が、戦後の皇室とマスメディアの密接な関係と結婚延期の理由をあらためて分析する。
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眞子内親王と小室さん「結婚延期」の決定打は?
2月6日、宮内庁から秋篠宮眞子内親王と小室圭さんの「結婚延期」が発表された。昨年5月のNHKの婚約スクープ、そして9月3日の婚約内定会見を経て、今年の11月4日の結婚式まで順調に進むと思われていたのに、である。宮内庁は結婚延期にあたって、眞子内親王と小室さんの気持ちを文書で公表した。その中には、NHKの予期せぬスクープによって思った以上に早く婚約を公表しなくてはならなくなり、結果として準備の時間が足りなくなった、ということが延期の理由として書かれているのだが、本当にそうなのだろうか。
昨年末、「週刊女性」は小室さんの母親の元婚約者の男性との金銭トラブルに関する記事を掲載(「秋篠宮家はご存知か! 眞子さまの婚約者・小室圭さん母『400万円』借金トラブル」、2017年12月26日号)、今年に入って「週刊文春」や「週刊新潮」も同様の問題を報じ、広がりを見せていた。宮内庁はこうした週刊誌報道が結婚延期の理由ではないと強く否定するが、私には眞子内親王と小室さんの結婚延期の決定打は、週刊誌報道が大きくなりすぎ、そこから大衆の疑念が広がったことにあるように見える。
というのも、実は、これまでも戦後の皇室はマスメディアと大衆文化から大きな影響を受けていたからである。マスメディアが醸成する世間のムードによって、皇室に関する物事は大きく左右された。言わば「共犯関係」にあった。このことを皇室自体、よく知っている。