広告収入とファンクラブのサブスクがビジネスモデル
2007年にカナダで生まれたポルノハブは違法アップロードや、海賊版を見ることができるサイトとして伸長した。2020年12月に大きな運営方針の転換が行なわれる。
海賊版と未成年や本人同意のないアダルト動画の疑いがある映像が削除され、違法配信を防ぐためにアップロードには出演者の登録が必須となった。いまポルノハブの動画出演者は、同社にパスポートを提出して登録が完了した者のみになっている。
「元々ポルノハブは海賊版の違法動画がアップされているサイトだった。日本のアダルトビデオも山ほど違法アップロードされていたけど、2020年12月に違法動画が一斉削除された。そこから個人が自分で作った動画をあげていく文化が始まったわけです。自分でエロ動画を撮って、再生数に応じて広告収入がもらえるビジネスが生まれた。いまはそれが発展してポルノハブで集客し、女の子のファンクラブに誘導していく。広告収入とファンクラブのサブスクリプション(継続購入)収入で収益をあげるビジネスモデルです」
集客導線を意識したマーケティング戦略
村上太郎は30以上のポルノハバーのチャンネルを運営する。女性ひとりにひとつのチャンネルを作って、そこに当該女性が出演する短縮版の動画を投稿。続きを観たい人はイギリス発のオンリーファンズ(OnlyFans)、アニメショップ「とらのあな」が運営するファンティア(Fantia)などに開設する女性の有料ファンクラブへ誘導する。
ファンクラブは月額サブスク形式で課金される。ポルノハバーと呼ばれる動画投稿者は、ポルノハブの広告料とファンクラブの月額課金が売上となる。
「ファンティアとかオンリーファンズとか、最近はサブスク課金ができるエロOKの動画サイトが増えている。そのプラットフォームに有料ファンクラブを開設して、ファンの人だけが観られる動画をあげていく。女の子ごとにファンクラブを作る。
たとえば月額3000円で動画は見放題。定期的にその子がセックスする動画とか、オナニー動画をあげる。ファンクラブはいろんなプランがあって、月額1500円から1万円くらい。僕は30チャンネル以上を運営していて、トップの女の子は月100万円以上稼いでいます。月100万円以上が数人、30~50万円が平均。立ち上げのときは月5~10万円程度だけど、伸びる子はどんどん伸びる。伸びない子はそのままやめちゃいます」
オナニーしている動画で毎月10~20万円稼げる世界
無料で観ることができるポルノハブは、「集客ツール」という考え方だ。ファンクラブ運営では、女性の役割は動画撮影のみ。撮影、動画編集、集客のためのSNS運営は村上が担当する。売上は女性と村上とで折半、売上の半分を毎月女性の口座に振り込んでいる。