〈あらすじ〉

 1939年、ロサンゼルス。私立探偵フィリップ・マーロウ(リーアム・ニーソン)は、ブロンド美女クレア(ダイアン・クルーガー)の「消えた元愛人ニコを捜してほしい」という依頼を引き受ける。ニコは会員制高級クラブの前で車に轢かれて亡くなっていたが、クレアはニコが生きていると主張する。

 ニコを捜し始めると、クレアの母親で大女優のドロシー(ジェシカ・ラング)と、その恋人で財務顧問の次期英国大使、クラブの支配人、ニコの妹、闇の実業家ら、ニコを巡る人々が次々と現れる。

〈解説〉

 作家レイモンド・チャンドラーが創出した私立探偵を、本作が100本目の出演作となるニーソンが演じるハードボイルド・ミステリー。『グレタ GRETA』に続くニール・ジョーダンの脚本・監督作。109分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆話はともかく30年代末のインテリアやファッションにわくわく。サスペンスより妖気。快著『ハリウッド・バビロン』の世界。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆照明や美術に、N・ジョーダン持ち前の旨味は出ているが、話の捌きや役者の芝居にエッジが足りない。隔靴掻痒の感あり。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆贅沢で優雅な美術と演出。探偵マーロウの世界に浸って事件の闇を探る。だが次回のアクション場面は若手にまかせて。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆マーロウ物としては番外編の趣。英国周りがメインの座組みで、チャンドラーの味から遠いことを面白がれるか否かが肝。

  • 洞口依子(女優)

    ★★☆☆☆リーアム兄さん100本目に星をと甘くみても、これではフィルムノワールのカラオケか。スキル高い俳優陣も形無し。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2022 Parallel Films (Marlowe) Ltd. / Hills Productions A.I.E. / Davis Films

INFORMATION

『探偵マーロウ』(アイルランド、スペイン、仏)
6月16日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
https://marlowe-movie.com/