〈あらすじ〉
1939年1月、ポーランドのスタニスワヴフ(現ウクライナ、イバノフランコフスク)の、ユダヤ人一家が暮らす母屋に、ウクライナ人とポーランド人の家族が引っ越してくる。ウクライナ人の娘ヤロスラワは歌が得意で、ウクライナの民謡「シェドリック(キャロル・オブ・ザ・ベル)」を歌うと幸せが訪れると信じ、大切な場面ではいつも披露していた。
第二次大戦が開戦すると、ポーランド人とユダヤ人の親たちはソ連やナチス・ドイツに迫害され、ついに連行されてしまう。ウクライナ人の母ソフィア(ヤナ・コロリョーヴァ)は、残された娘たちを必死に守ろうとするが……。
〈解説〉
人種の異なる3家族が、歌を支えに戦火を生き抜くドラマ。オレシャ・モルグネツ=イサイェンコ監督の長編第2作。122分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆第二次大戦下、大国ロシア(当時はソ連)とナチス・ドイツに静かに抵抗する3家族。過不足のない描写。惹きこまれた。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆背景をわかりやすく説いてくれるのは助かるが、描写が大まかで、雑に流れるときがある。歌声が響くと、画面が締まる。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆屋敷に逃げ込む国の違う家族の力関係が侵略や占領で様相を一変する。ウクライナの民謡を歌う少女の声に心が震えた。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆絵本のようなタッチで綴る戦争の残酷。視座を変えた『アンネの日記』といった趣。定型的な作りで訴求力は高いと思う。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆子供達を通じ描かれるウクライナ領土に於ける様々な占領政権の悲劇。歌う事で生まれる希望。観る者へ深い思考を放つ。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
『キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(うた)』(ウクライナ、ポーランド)
7月7日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、池袋シネマロサほか全国公開
https://carolofthebells.ayapro.ne.jp/