東武鉄道伊勢崎線の新田駅から徒歩5分ほどの所に、ユニークなそば屋があると麺の達人から連絡が入った。「会津のそばとモダンな分厚い串とガレットが絶品だ」という。善は急げである。さっそく達人に同行をお願いして訪ねることにした。

東武鉄道伊勢崎線の新田駅東口

東武鉄道伊勢崎線の新田駅からほど近く

 新田駅は草加市の北部に位置する。東武スカイツリーラインに乗れば、北千住から約20分。7月の第2週の火曜日の午後1時前、小さなロータリーが出来たばかりの駅東側に降り立った。梅雨明けを思わせるような晴れ間が広がる。風はそれほど暑くなく湿度も低い。快適なそば旅である。

開発中の駅前を南下
埼玉県道328号金明町鳩ケ谷線を渡り、東に進んですぐの路地を入る

 目的のそば屋は駅を南下し、東武線と垂直に交差する埼玉県道328号金明町鳩ケ谷線を渡り、東に進んですぐの路地を入ると右手に見えてくる。「そばとモダン料理 みさお」である。店の外観は杉板を縦格子に配置し落ち着いた雰囲気。入店すると店主の笹川雅秀さん(48歳)が笑顔で迎えてくれた。

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店の外観は杉板を縦格子に配置
店主の笹川雅秀さん(48歳)

店は1階と2階があり意外と広い

 通常ランチは1階でいただけるようで、4人掛けのテーブルが2つ、カウンターが3席。宴会などがある場合は2階が利用できる(14人収容可)。ランチは丼物とそばのセットメニューがイチオシのようだ。

 さっそくカウンターに陣取って、モダンな料理をまずいただくことにした。料理の合間をみて、笹川店主に店の誕生の経緯などを訊いてみるとなかなか波乱万丈というか興味深い内容だったので紹介しようと思う。

1階も意外と広い
2階もゆったり

そば屋を始めたきっかけは?

 笹川店主は20代になって料理の修行の道に入ったそうだ。都内の和食割烹料亭で働き出したのだが、約2年の修行は余りに厳しく過酷だったため「抜け殻状態になった」という。そんな折、友人がいる福島県会津若松市に静養を兼ねて遊びに行った。すると余りの楽しさにそのまま住むことにしたとか。